わたしが長野県職員になるまで
はじめに
こんにちは。私は長野県職員行政職採用2年目のMKです。今は伊那保健福祉事務所で働いています。
今この記事を読んでいる方の中には、長野県職員の仕事について少し興味を持っているけれどまだ目指すまでのきっかけがないな、という方、もしくはただ興味で覗いてみただけという方、色々な人がいると思います。
実は私は自分が就職活動を始めてしばらくの間、長野県職員という仕事に全く興味を持っていませんでした。そんな私がなぜ長野県職員として働くことになったのか、今回は自分の県職員になるまでを書くことで、少しでも多くの人に長野県職員を目指すきっかけにしてもらえればと思っています。
新型コロナに振り回された就職活動
私は群馬県出身で、東京の大学に進学し、3年生から民間企業志望で就職活動を始めました。就職活動の軸は「暮らしと生活を豊かにする」こととし、不動産関係など色々な企業を受けていました。しかしちょうどこの冬、皆さんの記憶にも新しい新型コロナウイルス感染症が確認され、外出自粛や緊急事態宣言の影響を受け、思うように就活が進まなくなってしまいました。
当然のように人々の暮らしが営まれ、それをより良くしたいという思いを持っていた私にとって、「当たり前の暮らしが揺らぐ」という経験は大きな衝撃でした。
しかし、ある意味この出来事が私が県職員(公務員)を目指すきっかけになったのです。報道等で新型コロナウイルス感染症の対応のため国や各自治体が補助金を出したり、医療体制を確保したり等様々な取組をしていることを知り、今まであまり意識していなかった「行政が暮らしを支えている」ことを実感しました。
上記の経験から、人々の当たり前の暮らしを支えることに取り組みたいと思い、公務員志望へ転換することを決意しました。
どうして長野県職員を選んだの?
公務員志望に転換したはいいものの、今まで全く意識していなかった業界のため、あせりつつもまずは志望先を選ぶことから始めました。
都道府県職員を選んだのは、国と市町村の間で、直接県民に向けて行う仕事から県全体の施策の実行など、色々な規模の仕事ができると思ったからです。また出身地でない長野県を選んだのは、自分の中で目指したい長野県の姿があったからです。
私は群馬県出身ですが、軽井沢や佐久には習い事や遊びなどでよく訪れていました。軽井沢エリアは避暑地として観光人気が高く、特に夏場は多くの人が訪れます。反面閑散期には厳しい寒さもあり観光客が少なくなったり、いざ暮らすと交通の便が良くない地域もあります。
これらの経験から、観光など外から見る長野県と、生活圏としての内から見る長野県のギャップを感じ、実際に暮らす人が快適に暮らし続けられるようにしたいという思いを抱いたことが長野県職員を目指すきっかけとなりました。
めざせ長野県職員!就職活動の道
また、公務員採用について調べる中で初めて知ったのですが、自治体の中には採用試験に教養試験ではなくSPI3を用いた試験を利用できたり、面接や論文(※)等を重要視する区分を置いているところもあります。
長野県も行政BというSPI3を用いた試験区分を置いていますが、途中からの志望転換だった私は急ピッチで公務員就活を進めていく必要があり、これはとても心強い後押しとなりました。
試験対策としては特に論文対策(※)に力を入れ、県のHPから総合5か年計画について調べ、県の社会課題や重点施策が何なのか把握し自分ならどう考えるかなどをとにかくたくさんノートに書き出したりしていました。その中では他の自治体の5か年計画などとも比較して調べることもしました。当たり前ではありますが自治体によって抱える課題や施策の目指す方向性は全く異なるため、この対策を通し改めて志望先の自治体ならではの特徴を知り、出願に向けた思いを具体的にすることができたと思っています。
※長野県では2023年度から行政Bでの論文試験を廃止
実際に長野県職員になってみて
幸い目指したとおり長野県職員に採用され2年目となり、おおよその仕事の進め方は身についてきたと感じています。そんな私の個人的な所感ですが、以下のとおり感じています。
県政をすすめるにあたっては総合5か年計画や分野ごとの基本構想等を立て、目標の達成のための施策や事業を日々実行することになります。またその施策は県民のために実行するものです。
民間企業でも、顧客の利益を考え、また決算期ごとの目標やより大きな企業理念に向かって日々事業を進めます。行政ならではの仕事はありますが、大枠の仕事のすすめ方については民間企業と公務員の違いはそこまでないのではないかと思っています。また最近は県でもテレワークや時差出勤の取り組みが進んでおり、多様な働き方ができるようになりつつあります。
県外出身であることについても、仕事上で県内出身であることを要求される場面はありませんし、同期や職場の人にも県外出身の人はいます。出身に関わらず、目指す方向性が同じであることが大事ではないかと思っています。
ほんの数年前までは自分が長野県職員として働いているなんて想像もしていませんでしたが、満足して働いています。
メッセージ
近年社会課題はますます多様化、複雑化しており、課題解決のためには関係者が連携し取組を行うことが求められます。このような中では、県職員も新たな視点と柔軟な思考を持つことが必要です。また長野県は広く、ひとくちに県職員と言っても活躍のフィールドは様々です。今まで県職員なんて考えたこともなかったという方も、興味はあったけど向いていないと思っていたという方も、ぜひ長野県職員として一緒に働いてみませんか。